映画 「チェ 28歳の革命」
キューバ革命の指導者として、世界的に有名なチェ・ゲバラの半生を描いた映画。
2部作で、「チェ 28歳の革命」は前編になります。
ゲバラって、名前は知ってはいたけれど、彼の若い頃を描いた「モーターサイクル・ダイアリーズ」や、この映画を観るまでどんな人物だったのかは全然知りませんでした。
こんなにかっこいい人だったのですね!
その揺ぎない信念、誠実で真摯な人柄、壮大な夢と熱意。
ただただ圧倒され、惚れ惚れとしてしまいました。
現在、dTVで配信されています。
動画の感想と評価、あらすじ *ネタバレ注意
28歳のゲバラはメキシコで働く医師。彼はフィデル・カストロと運命的な出逢いを果たしたことにより、キューバ革命に参加することになります。
ゲバラとカストロの目指すところは、独裁政権のもとで圧政に苦しむ貧しい農民たちを救い、土地を公平に分配する平等社会を実現することでした。
ゲバラは学生だった頃に旅した南米大陸で、各地の人々と触れ合い、その旅が生活に苦しむ民衆を救うという理想の原点となりました。
その旅は「モーターサイクル・ダイアリーズ」という別の映画で取り上げられています。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」の感想はこちら先に「モーターサイクル・ダイアリーズ」を観ておくと、彼らの理想もわかりやすく、感情移入もしやすいかもしれません。
「モーターサイクル」の時の初々しい青年が、この映画では逞しい革命家として活躍します。
(映画としては、俳優も監督も異なる別物なのですが)
ゲバラは革命闘争の間に指導者としての資質が開いていき、カストロの右腕的な存在になっていきます。
彼の誠実でまっすぐな人柄、ぶれない信念は多くの人を惹きつけます。そして革命の仲間がどんどん増えていき、輪が広がっていきます。
とはいえゲバラ1人が英雄として映されているわけではなく、みんなが力を合わせて革命を成し遂げていく様子が描かれています。
ゲリラ戦の戦闘シーンがすばらしいです。思わず息をのむほどの臨場感。
山の中で姿を隠しているゲリラ兵たちの息づかいや、草のにおいまでが伝わってくるようでした。
観客も一緒に革命に巻き込まれていくかのような躍動感がすごい!
私はキューバ革命についてほとんど知らなかったのですが、映画を観ているうちにすっかり彼らの理想に共鳴してしまいまいした。
ベニチオ・デル・トロ、ゲバラを演じるという大役ですが、なりきり感が半端なかったです。
細かい仕草や、表情、くせなど、相当研究をしたのだと思います。
ゲバラの有名な国会演説 「祖国か、死か」 のシーンでは、鳥肌が立ってしまいました。
映画の撮り方自体は、淡々と事実に沿って進行していく感じなのですが、そのトーンがむしろゲバラの際立った個性とカリスマ性を引き立てていたと思います。
次の続編を観るのが楽しみです☆
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