それでも恋するバルセロナ


それでも恋するバルセロナ





動画の評価


ロマンティック   ☆☆☆☆☆☆☆

おしゃれ      ☆☆☆☆☆☆

コメディ      ☆☆☆☆☆

おすすめ度     ☆☆☆☆☆☆☆



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動画の感想、レビュー、あらすじ



ウディ・アレン監督による、スペインを舞台にした恋愛コメディ。

いつものアレン映画のように、複数の男女の織り成す恋愛模様がコミカルに描かれています。

1人の男性をめぐる、三角関係、いや、四角関係?
でも決してドロドロした雰囲気にはならずに、あくまでテンポよく軽快で、そしておしゃれ。

時間も96分と短く、気軽にさらっと観られます。

1人の男性と、彼をめぐる3人の女性たちのキャラクターがそれぞれ引き立っていて、面白かった。

誰に共感するかは人によって分かれそうですね^^



親友同士のアメリカ人の女性二人が、夏休みにスペインに旅行をし、そこで出会ったスペイン人の情熱的な画家に二人とも惹かれてしまいます。

その画家、ファン・アントニオ役のハビエル・バルデムが大人の男性の色気があって素敵です。
情熱家で女好きで、優柔不断な男。

このファン・アントニオにはマリア・エレーナという元妻がいます。

天才的な才能を持った芸術家であり、激情を秘めている女性。
情緒不安定であり、精神的に弱いところがある。

このマリア・エレーナを演じるペネロペ・クルスがとにかく素晴らしく魅力的なんです。

彼女とファン・アントニオとは、お互いに深く愛し合っていながらも、どうしてもうまくいかない。
お互いに激情家すぎるのかな?


「彼と私はうまくいかない。でもだからロマンティックなの。結ばれない恋だけがロマンティックなのよ」


マリア・エレーナのこのセリフは印象的でした。


このスペイン人の芸術家カップルに、アメリカ人の女性二人が絡んでいく過程がみもの。
スカーレット・ヨハンソンと、レベッカ・ホールが演じる二人組は、片や自由奔放、片や堅実派、と対照的な性格。

でも二人ともファン・アントニオにクラクラしちゃうのです。
まあ、ハビエル・バルデムだったら無理ないのかも・・・

彼がこれまた優柔不断な男で ^^;
あっちにふらふら、こっちにふらふらといった感じ。

舞台となっているスペインの街、バルセロナとオヴィエドはとても美しいですね。
情熱と芸術の似合う街。

そんな街を訪れて、その雰囲気に魅了されたアメリカ人の若い女性たちが、スペイン男性との恋愛を通して、自らの人生の方向性を模索する物語、ともいえるかもしれません。

そういう意味で、彼女たちのそれぞれに共感できました。

最後も結局自分の人生に何を求めているのか、よくわからないままに、アメリカへ帰ることになった二人の結末も、ウディ・アレンらしくシニカルで良いですね。


dTVで配信されています。