ストレイト・ストーリー
動画の評価
感動ドラマ ☆☆☆☆☆
ハートウォーミング ☆☆☆☆
ロード・ムービー ☆☆☆☆☆
おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆
dTVで配信中!
動画の感想、レビュー、あらすじ
愛すべきロード・ムービー。
この映画の主人公は73歳の頑固なおじいちゃん、アルヴィン。
彼は腰が悪いのですが、遠方に住んでいる兄のライルが心臓発作を起こして倒れたと聞いて、その兄を訪ねる決心をします。
でもアルヴィンは大のバス嫌い。
そして車を持っていない。
彼が選んだ方法は、時速8kmのおんぼろのトラクターに乗って、のろのろ旅をするというもの。
一緒に住んでいる娘や、町の人々はアルヴィンのことを心配しますが、彼は耳を貸しません。
なんとも頑固なおじいちゃんなのです。
「わしは1人で行くんだ。自分の力でライルに会いに行かなきゃならん」と彼は言います。
自分の力で行く、ということがアルヴィンにとって重要な点らしいのです。
そして彼はトラクターにちょこんと乗って旅に出発します。
広大なアメリカの田舎の風景が広がります。
夕日が当たって黄金色に染まる麦畑の景色が美しく、郷愁を誘われます。
旅の途中で、アルヴィンは色々な人たちに出会い、話をします。
その出会いと別れもしみじみと味わいがあって良いです。
どうやらアルヴィンと兄のライルとは、10年前に大喧嘩をして仲違いし、それ以来連絡が途絶えていたよう。
でも兄が倒れたと聞き、今会いに行かなければ一生会えないかもしれない、という思いで旅をしているのですね。
お互い年を取り、人生に残された時間はわずか。
「過去のことは水に流して、ただあいつと一緒に星を眺めたいんだ」とアルヴィンは言います。
ラストの兄のライルとの再会シーンでは涙が出てきてしまいました。
アルヴィンが名前を読んで、ライルが家の外に出てくる。
それだけで、余分なセリフは全くないのですが、二人の思いがひしひしと伝わってきます。
ライルはずっとアルヴィンのことを待っていたんだなあ・・・
自分の力でこの旅を成し遂げなければならないといったアルヴィンの言葉の意味が、ラストシーンでわかったように思いました。
だからこそ、過去のわだかまりが解れて、お互いに素直な気持ちになれたのですね。
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