星の旅人たち




星の旅人たち



動画の評価


感動ドラマ       ☆☆☆☆☆☆

泣ける映画       ☆☆☆☆☆

ロード・ムービー    ☆☆☆☆☆

おすすめ度       ☆☆☆☆☆☆



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動画の感想、レビュー、あらすじ


スペインにあるサンティアゴ・コンポステーラという聖地を訪ねる巡礼の旅のことは、この映画を観て初めて知りました。

フランスとスペインの国境の町から、約800キロの道のりを歩いていくのだそうです。

この聖地巡礼の旅の途中で、1人息子を失ってしまったアメリカ人のトムが主人公です。

息子のダニエルは、この道を歩いている最中に悪天候に巻き込まれて命を落としてしまったのでした。

トムはその知らせを聞いて、アメリカからフランスとスペインの国境の町へとやってきます。

遺品としてバックパックを受け取った彼は、亡き息子の望みを叶えようと、そのバックパックを背負って、聖地巡礼の道を歩く決心をします。

息子の遺灰とともに…。



トムは道の途中で、色々な場所に、ダニエルの遺灰を撒いていきます。
息子の死をいたむように、魂に祈るように。その姿にじんとしてしまいます。

スペインの自然や、田舎の風景がとても美しくて印象的でした。

トムはたった一人で歩いていたのですが、様々な国から来た旅人たちと出会います。

初めは孤立を好んでいたトムですが、少しずつ彼らと心を通い合わせていく。

彼らもまた、それぞれの問題を抱えていて、特別な思いとともに巡礼の道を歩いているのでした。

トムが彼らと友情を育んでいく様子に、見ていて気持ちがなごみました。


そしてそんなトムを優しく見守るかのように、時々息子のダニエルが道の途上で姿を現します。

父親のトムにしか見えない幻想のように。その姿を目にした時のトムの表情に胸が締めつけられます。

トムは寡黙で、自分の感情を抑えているのですが、返って深い悲しみを誘われます。


トムとダニエル役の俳優さんは、実の親子なのだそうです。

どうりで、親子間の距離感が自然な感じでした。


「世界を見たい」といって放浪の旅に飛び出してしまった息子。
そのことを苦々しく思っていた父のトムが、聖地巡礼の旅を通して、息子が見たかったものは何なのか理解しようとする。


息子のダニエルと同世代の旅人たちと気持ちを通わせることで、悲しみに満ちて頑なだったトムの表情が、ほぐれて柔らかくなり、旅の終盤では生き生きと楽しそうになっていきます。

心の癒しと再生の旅の映画。


聖地巡礼への旅を終え、その証書をもらうときに、息子・ダニエルの名前で書いて欲しいというシーンでは、思わず涙が出てきてしまいました。


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