ストレンジャー・ザン・パラダイス


ストレンジャー・ザン・パラダイス



独特のとぼけたユーモアや、味わいある映像が好きなジム・ジャームッシュ監督。

この映画は彼の長編デビュー作品だそうです。

ジム・ジャームッシュ作品の多くがそうであるように、この映画も特にストーリーはなくて、ただまったりと登場人物たちの日常が映し出される、という感じ。

この「まったり感」がいいんですよね~^^
合わない人もいるかもしれませんが、私は好きです。


動画の評価


コメディ、笑える      ☆☆☆☆

まったり、ほのぼの      ☆☆☆☆☆

ペーソス           ☆☆☆

おすすめ度         ☆☆☆☆


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動画の感想、レビュー、あらすじ


主人公はニューヨークで暮らす、ハンガリー人のウィリー(ジョン・ルーリー)。
彼のところに、16歳のいとこのエヴァ(エスター・バリント)がやってくるところから物語が始まります。

大きな鞄を持ったエヴァが、ニューヨークの街を延々と歩く冒頭のシーンがクールで素敵。

ウィリーはエヴァを10日間、狭いアパートの部屋に泊めなければならなくなります。

ウィリーはアメリカ人になりきろうとしていて、故郷の親戚とは縁を切ったつもりだったのに、突然エヴァに押しかけられて迷惑がります。

でも一緒に食事をしたり、テレビをだらだら観たりしているうちに、何となく打ち解けて仲良くなるんですよね。

いとこのエヴァとの、異性を意識するけれども、恋愛にはならない、微妙な距離感が面白いと思います。


最初は迷惑がっていたのに、10日間一緒に過ごした後で、エヴァが出て行ってしまうと、すごく寂しくなってしまうウィリーがおかしくてかわいい^^

ウィリー役のジョン・ルーリー、悪ぶっているくせにお人好しの若者のいい味を出しています。


ウィリーは親友のエディと一緒に、クリーブランドのおばさんの家にいるエヴァに会いに行くことにします。

ここから映画はロード・ムービーのような雰囲気に。

クリーブランドに着いて、エヴァと再会した彼らは、会えたことを喜びます。

でも会ったからといって、特にやることがない。暇をもてあますウィリーとエディ。

「新しい場所にいるのに、何もかも同じに見えるよ。これっておかしいね」

エディのセリフに人生の目的を見つけられない若者の、ほのかなペーソスが漂っています。

そして彼らはエヴァも連れて、3人でフロリダへ行くことに。
でもフロリダについても、賭け事くらいしか特にやることがない(笑)


この目的の喪失感、何をしても虚しい感じ。
ジム・ジャームッシュの作品に共通している雰囲気かもしれません。

でも決して暗くならず、のほほんとして、とぼけたおかしみがあるのが良いです。

ウィリーとエディとエヴァ、このトリオの掛け合いも面白い。
彼らがお互いに一緒にいたいと思っているのに、すれ違いで3人ともばらばらになってしまうラストも物悲しくておかしい。

この独特の味わいが恋しくなって、何度も見返してしまう映画なのです。

この作品は現在dTVで視聴できます。